腰痛とペインクリニック
人の約半数は、一生のうちに一度は腰痛を経験するといわれています。
腰痛は様々な原因で起こりますが、まず突然腰痛に襲われた時の対処についてお話しします。
第一は楽な姿勢をとって安静にすることです。そして冷やします。氷枕やアイスパックをタオルに包んで、痛んでいる腰にあてます。
こうする事によって急性期の筋肉の炎症を抑え、痛みを軽くする事が出来ます。でもあまり長時間続けると筋肉が固くなり、かえって回復を遅らせるので注意して下さい。
また痛みが出てすぐにマッサージをしたり、風呂で温めたりするのは禁物です。
筋肉の炎症を強めてしまう事になります。
痛みが出て1〜2週間を急性期といいます。
この時期を過ぎても痛みが消失しない場合や、以前から何度も腰痛をくり返している場合は、専門の医師に診てもらいましょう。
腰痛の多くはいわゆる筋肉痛ですが、他の原因としては腰の椎間板ヘルニアや骨の変形によるものなどがあります。
太ももやふくらはぎのだるさや痛み、足先の冷感やしびれなどを伴う時は要注意です。
私達ペインクリニックの専門医は急性の腰痛に対しては、筋肉や神経の炎症を抑えるブロック注射やレーザー照射、慢性の腰痛に対しては腰下肢の血流改善を目的とした、腰部硬膜外神経ブロック注射や温熱療法を行います。
この治療によって、腰痛と共に長い間苦しんでいた足の冷え性やしもやけから解放された患者さんも大勢いらっしゃいます。
なお慢性の腰痛に対してはマッサージや風呂に入ってゆっくり温め、血流を改善する事も効果的です。
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