帯状疱疹(ヘルペス)とペインクリニック
別に何も憶えがないのに背中や胸がチクチクする。
そしてしばらくすると赤い小さなブツブツがでてくる。
これがよくある帯状疱疹(ヘルペス)の初期症状です。
この帯状疱疹(ヘルペス)の原因となるのはみなさんが、小さな頃にかかった水痘(水ぼうそう)のウイルスです。
このウイルスは水ぼうそうにかかった時からずっと体の中に居ます。
そして体力が低下した時などに形を変えて、帯状疱疹(ヘルペス)として出現するのです。
このウイルスは神経にひっついて神経炎を起こし、その神経が関係する体の部分の皮フに小さな水ぶくれのブツブツを作ります。
ですから体中どこにできてもよいのですが、一番多いのは背中から胸にかけて、その次が顔、太ももに続きます。
この帯状疱疹(ヘルペス)の治療は、まずブツブツを見つけたらすぐに抗ウイルス剤の点滴をする事です。
ブツブツは必ずしも痛みを伴って出現するとは限りません。
何かおかしいなと思ったらまずお医者さんに診てもらう事が肝心です。
ブツブツの出現から3日以内に点滴を始めることで、
症状を軽くすることができます。
この点滴治療に加え、ペインクリニックでは神経ブロック注射を行います。
これによって痛みをほとんど感じない程に抑えることが出来ると共に、ブツブツの具合を軽くして早く治すことが出来ます。
また、帯状疱疹(ヘルペス)が最もやっかいなことは、ブツブツが治った後もやけつく様な痛みだけが残る帯状疱疹後神経痛になることです。
ブツブツがでている間に神経ブロック注射をすることで、この神経痛になるのをかなり防ぐことができます。
不幸にも帯状疱疹後神経痛になってしまった場合も、治療に神経ブロック注射は大きな効果があります。
また注射以外ではレーザーの照射を行います。
これらの治療によって、やけつく様な痛みを抑える事が可能です。
帯状疱疹後神経痛は、神経痛の中でも3本の指に入ると言われるぐらいやっかいなものです。
それだけにこの神経痛にならない様に帯状疱疹(ヘルペス)の治療をしっかり行う事が大事です。
そして不幸にも神経痛になってしまい痛みに苦しんでおられる方は、一度ペインクリニックの専門医に受診されてみてはいかがでしょうか。
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